Jimmy SAKURAI presents
“米国ROCK紀行” Vol.3

2015年3月11日

みなさん、こんにちは。JimmySAKURAIです。前回、今年の初仕事でもあったラスヴェガスを中心にカジノというアメリカの演奏シーンをお伝えしました。ラスベガスの他にもリノ、アトランティックシティなど全米各地にカジノで賑わう都市がありますが、カントリーサイドのリゾート地でも、そのほとんどにカジノが存在しています。今回は、中でも印象的だったレイク・タホの老舗カジノ[Crystal Bay Casino]のエピソードをご紹介したいと思います。

Jimmy SAKURAI presents“米国ROCK紀行”バックナンバーはこちらから!>>

イケベPlayers Lab『レッド・ツェッペリン大研究』Vol.1 | イベントレポートはこちらから!>>

 

ツェッペリンゆかりの機材&エピソードとの出会い

カリフォルニア北部の山間部にあるこのカジノでは、いままでに二度演奏する機会がありました。LAから車で5号線フリーウエイをひたすら北上、途中サンフランシスコ近くを通過したあたりでサクラメント付近を分岐して東へ向かい、針葉樹の目立つ山道を登って出発からおよそ8時間。カリフォルニアとネバダの北部州境にある広大なタホ湖に到着です。車窓から海のような広さの湖を眺めながら向かったのは、湖畔に点在するカジノホテルの中でも80年以上という長い歴史を持つクリスタル・ベイ・カジノというホテルです。

小高い湖岸に緑の森に囲まれたこのホテルは、ラスヴェガスなどの派手で近代的な設備の整った巨大カジノとはちょっと趣の違う古風で品格のある雰囲気がとても人気なんだそう。昔はボーリング場だったというステージのあるフロアへ機材を運び込み、セッティングをしていると、メンバーがステージ下手脇のモニター用のミキシングコンソールを指さして「これは’70年代にLED ZEPPELINがミックスで使用したミキサーの払い下げ機材なんだぜ」と言うではありませんか!「このコンソールにツェッペリンの音が通ったのか!!」今夜のショーではこのコンソールに、自分達の音を同じツェッペリンの楽曲で通すことになるのです。思いもよらぬところで出会ったゆかりの品にとても感動しました。

ステージは木組みが美しい天井と足触りの良いカーペット敷きで、ほど良い高さで大きくはありませんが広さも奥行きも十分です。ギャンブルエリアからバーカウンターを挟んで仕切りのないフロアの端はボックス席がいくつか、殆どのお客さんはステージ前のフロアに立って観て貰うことになります。壁の一面を覆うように、かつてここで演奏したラリー・カールトン、ロベン・フォード、エリック・ジョンソンなどこんな環境で観たらさぞかし良いだろうな!という錚々たるミュージシャンの告知ポスターが飾られ、歴史と格式を実感させてくれます。

このクリスタル・ベイ・カジノでは、ミキシングコンソールの他にもジミー・ペイジゆかりの出会いがありました。このカジノで古くから働いているという従業員から聞かせてもらった話の中で、特に僕の興味をひいたのが、’90年代はじめにジミー・ペイジがここを訪れ、現在もタホ湖畔に住んでいるデヴィッド・カヴァーデイルと会い、ここのバーでセッションをして《カヴァーデイル・ペイジ》結成へと繋がった…という目撃談でした。

彼らが意気投合してセッションをしたというステージは、僕らが演奏するステージではなく、正面玄関を入ってすぐ左にあるバーの奧に低くちょっと小さめの舞台で、日本で言うと温泉ホテルでよくみかけるカラオケスナックのステージのようでした(笑)。とはいえ、その現場を目前にし、ここで観客もなく二人がツェッペリンの曲などをプレイしたのかと思うとまた感慨深いものがありました。

さて、この老舗カジノは設備もさすがにオールドスタイルで、ステージも後からボーリング場を改築して作られたため専用のグリーンルーム(楽屋)がないのですが、ステージ脇にあるドアを開けると外階段があって、中庭に面したすぐ下には、ミュージシャンが宿泊する部屋が並んでおり、本番前に部屋で衣装に着替えてメンバーと中庭で集合、階段を上がって開演のアナウンス待ちとなります。

カジノでの公演の場合、前回ご紹介したラスヴェガス・ヒルトン(LVH)の2000人収容シアターのように、ギャンブルエリアから独立した専用の会場でチケットも別料金のスタイルと、ギャンブルエリアと仕切りのないフロアの一画にステージが設けられているスタイルがあり、今回のクリスタル・ベイ・カジノは後者のスタイルです。お客さんは地元の方はもちろん、サクラメント付近からLed Zepagainを観るために、大きなワゴン車で来る団体のファンもいました。

リゾートでカジノホテルに滞在しているお客さん達だけではなく、バンドの音楽を目当てに来るお客さんもいるわけですが、仕切りのないステージの場合は、演奏が始まったばかりの時点ではバンド目的の人だけで半分ほどの入りだったフロアが、カジノ中に響きわたるツェッペリン・ミュージックの爆音とともに、スロットマシーンの手を休めてお酒を片手に次々と集まって来ます。

気がつけばあっという間にフロアは満杯。ステージ前のエリアに収まり切れない人は後方のバーカウンターからもバンドを楽しんでくれています。皆、踊りながら時には大合唱、笑顔の人、口をアングリ開けて見入る人、メンバーにお酒を差し出してくれる人と楽しみ方はさまざまですが、ここでも週末リゾートとロックコンサート、そしてツェッペリンの音楽が幅広い層に浸透していることを実感しました。

世界の観光客を魅了するトリビュートミュージック・エンターテイメント

さてこれまでご紹介してきた通り、カジノは米国民の週末の娯楽として大きなウェイトを占めています。いつか東京にもカジノを建設する計画があるという話を聞いたことがありますが、もしそれが実現したとして、そこでいったいどんなエンターテイメントを提供する計画なのでしょうか、とても興味があります。

政府の関係者の皆さんはきっとラスベガスにも視察に出向いているとは思いますが、そこでどれほど、魅力あるコンテンツとしてのロックコンサートの重要性を感じ取ってくれたでしょうか。集まるお客さんを日本人のみとするならともかく、世界の一般的な観光客も対象とするならば、ワールドワイドで誰もが知っている音楽を提供するトリビュートミュージック・エンターテイメントはぜひとも必要なセクションだと僕は思います。

そうなった場合、世界にトリビュートバンド多しと言えども、日本人の持つ観察力の鋭さ、物事への高次元な拘りの素晴らしさを活かしたトリビュートバンドがあるならば、世界にアピールする良い機会になることは間違いないです。

その日のためにも、日本で活動を続けているトリビュートバンドの仲間達には、今後もたゆまぬ努力とそれを発表する機会を増やして、活発に活動していただきたいと思います。トリビュートの価値を信じてぜひ精進してください。今や、’60年代から’80年代にかけてのロックは成熟に達し、クラシックやジャズのようなスタンダ−ド・ミュージックとなっているのですから!

Feb. 2015
Jimmy SAKURAI

Crystal Bay Casinoでのショーの様子がわかるYouTubeインデックスページはこちら!>>

ライヴインフォメーション
ジミー桜井次回来日公演情報!

Jimmy SAKURAI Plays ZEP

○公演日:2015年5月16日(土)
○会場:原宿クロコダイル
○2015年4月16日より指定席予約開始/詳細情報はwww.mrjimmy.jpで順次Upします

【 Jimmy SAKURAI プロフィール 】

比類なき探究心により、レッド・ツェッペリンのギタリスト「ジミー・ペイジ」を完全再現する世界的な第一人者。その完成度の高さはジミー・ペイジ本人にも認められ、2014年には渡米しアメリカの人気トリビュートバンド「LED ZEPAGAIN」に加入。日本でリーダーを務めた ZEPPELINトリビュート・バンドMR.JIMMYでは秋葉原CLUB GOODMANの草創期にレギュラー出演等、池部楽器店とはギタークリニックなどのコラボレーションも数多い。

Jimmy SAKURAI presents“米国ROCK紀行”バックナンバーはこちらから!>>

Tags: ,

TOPへ戻る