Sadowsky初の日本人公式シグネイチャーアーティスト・川崎哲平 / シグネイチャーモデル製作過程と、その拘り。

2016年11月10日

川崎哲平
 
日本人アーティストとしては、Sadowsky TYO初の公式シグネイチャー・モデルの製作が決定。シグネイチャーベーシスト川崎哲平氏の拘りを細部まで詰めつつも、レギュラー化にあたりスペックの選択等の試行錯誤は、約1年間に渡って行われました。今回はその過程を川崎氏、そして監修を務めたTYOチーフルシエ菊地嘉幸氏のインタビューを元に紐解いていきます。

取材:グランディベース東京・立崎
撮影:イケベクリエイティブ

 


 
川崎哲平 Teppei Model
Sadowsky TYO
Teppei Model【川崎哲平シグネイチャーモデル(受注生産品)】
販売価格¥380,000(税抜)

詳細:http://www.ikebe-gakki-pb.com/new_product/?p=18247
 
僕は表立つよりもサポートで支える現場が多いので、その中で必要な成分となると、やはりアンサンブルの中で聴こえてくるミッドレンジが欲しい。
 
― Sadowsky TYO菊地さんへの要望はどんなものがありましたか?
 
川崎:まずは、絶対にフルサイズ・ボディという点ですね。ネックのグリップやシェイプは、所有している60sヴィンテージJBのスペックがその1本に反映されるように拘って要望を出させて頂きました。
 
― 今回、基本は哲平さんが所有されている60sヴィンテージJBからプロファイリングしつつも、その完全再現では無く「Sadowskyらしい弾き心地」を加味したスペックとなっているのですが、実際の弾き心地は如何でしたか?
 
川崎:現行のSadowskyのピッチの良さやバズの少なさ、どこを弾いてもデッドポイントが無くストレス無く端から端まで弾ける点などが加味されてまして、ポジションを上から下まで使うことが多いのでそういった点は「良いとこ取り」というか、ヴィンテージのJBスタイルではどうしてもバラツキが出てしまうところを、とても上手くバランスを取って頂いて丁寧な再現になっていると思います。
 
― 今回、哲平さんの名前が出るより前の段階で、いわゆる「ヴィンテージJBタイプの良い意味でミドルにクセのある部分」と融合したモデルという提案をさせて頂いたんです。そうしたら、それが哲平さんモデルの仕様として良いのではないかという話に繋がっていったんですけれど。そういったイメージは哲平さんからの視点では如何ですか?
 
川崎:まさしく僕もその通りで。いわゆるSadowskyのレギュラーラインナップの、ワイドレンジで派手に出る感じであったりも好きなんですけど、僕は表立つよりもサポートで支える現場が多いので、その中で必要な成分となると、やはりアンサンブルの中で聴こえてくるミッドレンジが欲しいなと。そうなると鳴り方的にどうしてもフルサイズに拘ることになるんですけども。例えば、ディンキーだとタイトなので僕の奏法では抜け過ぎてしまうんです。タッチを弱くプリアンプでブーストさせてボトムをしっかり出すやり方であればディンキーでも良いバランスでできるかもしれないんですが、僕は基本的にプリアンプのローを上げない形でやりたいので、フルサイズ・ボディなどのコンセプトでお話をさせて頂きました。
 
― いわゆる「アクティブ感」を出したいということでは無いですもんね。ローインピーダンスで送りたいというだけで、アクティブっぽい部分は狙っていないという。
 
川崎:無いですね。
 
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― フルサイズのボディだと材の選定は、ある程度軽量でありつつも締まった材、いわゆるサウンドのコシの部分、ミドルの部分、ハイミッドの部分を出す為に菊地さんも拘ったそうなんです。その「軽量でありつつも」という部分は、鳴りを重視してのことですか?それともプレイヤビリティの面でしょうか?
 
川崎:難しい部分ではあるのですが・・・重い楽器のサウンドの良さももちろんあるのですが、軽い方がステージでは楽という点は大きい要素としてありますね。長い時は1日中弾きますし、ステージでは3時間以上というのが当たり前にあるので。
 
― サウンド以前のプレイヤビリティとして「軽さ」は重要だと。
 
川崎:でも、軽量のベースのサウンドも好きなんですよ。良い意味で膨らむ感じといいますか。重いベースの場合はドシっという、どちらかというと硬い音に寄っていく気がするんです。そのパワーはすごいですけど、(アンサンブルの中に)「混じる」ということになると、60sのヴィンテージJBの感じが好きなんですね。
 

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「ここが欲しい。」自身初のシグネイチャーベースに求めたもの。

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