日本が世界に誇る国産フェンダー。-ファクトリーツアー編-

2014年7月11日

日本で、日本人が、丹精込めて作り上げる国産フェンダー

1982年のスタートから現在に至るまで、老若男女そして国内外問わず幅広い層から絶大な支持を集める国産フェンダー。その国内指定工場をリボレ秋葉原店菊地、ロックハウス池袋店小澤、グランディ&ジャングル中越が訪問して参りました。このページではその高いクオリティーの秘密に迫ります。

こちらは工場の正面玄関ですが、日本らしい自然と調和した佇まいはとても楽器工場と思えない雰囲気です!また山も近く空気は澄んでカラッとしており、とても気持ちの良い気候でした!

とはいえ、そこは勿論楽器工場。オフィスの中に一歩足を踏み入れれば、エントランスには大人気リッチー・コッツェンのシグネチャーモデルが!右のグリーンカラーは過去に販売されていたモデルですね。

早速工場内へ潜入!入り口横には見覚えのある形のボディー材が大量に積み上げられています。

ボディー材はこの様な大型のNCルータ-を使い、板の状態から先程見た形まで一気に成型されます。
大型の工場では良く目にするこの機械、実は設備を持っていない楽器工場も多く、その場合外注業者に任せてしまうのですが、こちらの工場では一貫して同工場内で成型を行なっています。

この様に大小様々な刃が取り付けられたルーターにより、ピックアップキャビティーからブリッジを取り付ける為のビス穴まで、ほぼ全ての穴が削り出されます。
こういった精密さが要求される部分は人の手よりも精密な機械を使って加工しているんですね。

演奏性を大きく左右するボディーのカット部分「コンター」は、奥に見えるボディーを決まった角度に固定する専用の治具を使い、手作業で削り出します。

勿論、治具はモデル毎に異なり、全て別個に用意されています。

こちらは木材を自然乾燥させながら保管する木材置き場です。全ての木材は、事前に国内の木材業者でしっかり乾燥させてから入荷をさせる事で、加工後の動きや狂いを最小限に抑えているとのこと。これは海外の基準と照らし合わせても大変厳しい管理基準で行なっているのだとか!

ローズウッドの指板材を発見!ひと目に様々な模様の個体がありますが、国産フェンダーでも厳格な基準で仕入れ、選定をしており、出来る限り均一で濃い色味の物を使用しているそうです。中には削って始めて色むらが出てきてしまう物もあり、それらは生産からはじかれてしまいます。

続いてはボディートップ材の保管、接着を行なっているセクションへ。早速、美麗なコアのトップ材を発見!その他にもキルトメイプル、フレイムメイプルを始め、様々な種類の木材が保管されていました!

トップ材はこの様な専用のプレスマシンを使い、バック材と接着されます。

複雑な形状のボディーには、蓋側にゴムが貼ってあるプレスマシンを使います。ゴムがボディーの形状に沿って密着する為、カーブしたボディー等でも均一に接着する事が出来ます。

続いては演奏性の要となるネックセクション!ほぼ角材に近い状態で入荷したネックはボディーと同じく、大型のルーターでほぼ見覚えのある形にまで加工されます。

ネックは細く加工後に動きが出やすい為、あえて最初はやや大きめに加工し、加工と乾燥を何度も繰り返して動きを修正しながら成形していきます。その為、約一週間で加工できるボディーに対し、ネックはなんと一月半もかかるのだとか!また乾燥後の加工前には必ず、写真の様に平面を出してから加工をしていく事で、均一な仕上がりを実現しています。

こちらは指板材を接着するプレスマシンです。一般的な接着方法よりもかなり手間がかかりますが、このマシンを使ってから指板剥がれのトラブルは今まで一度もないそうです!

ネックセクションの一角に大型の機械を発見!これはネック用ではなく、ASTやAJB等、エアロダインシリーズの緩やかにカーブしたラウンドボディートップをより滑らかに加工する為の機械だそうです。

こちらではサイドポジションマーク用の穴を空けていますね。この様に工場内には大小様々な機械が並んでおり、ボディーやネックを加工する大型NCルーターは複数台あるものもありました。

この回転する刃が付いた機械はフレット溝を切る為の機械ですね。勿論スケール毎に間隔が違う為、こちらも複数台用意されています。

フレットを打ち、溝の端が少し余った状態の指板サイドは、この様に手作業でパテ埋めされます。これにより、指板サイドのスムースな手触りが得られるとともに、木材の収縮が起きた際にもフレットサイドが横にはみ出しにくくなります。

ネックは大まかな形まではルーターで加工されますが、最終的な仕上げは全て人の手で行なわれます。写真の様な小型の物から、大型の物まで様々なサンディングマシンや機械を駆使して、ネックグリップ、指板アールといった演奏面での重要箇所を丁寧に仕上げていきます。

こうしてそれぞれ加工を終えたボディー、ネック材は、塗装前の最終仕上げのセクションへとやってきます。

ここでも、荒い物から細かい物まで様々なサンドペーパー、工具を使い、熟練の職人が一つ一つ丁寧に仕上げを行ないます。

この様に、表面の光の反射具合等、細かな部分までチェックしながら作業する様子は、まさにメイドインジャパンの決め細やかさを感じさせます!

フェンダーギターの組込みで非常に重要なネックジョイントは、この様にモデル毎に専用の型を当て、加工後の微妙な誤差や動きを手作業で修正していき、ピッタリとはまる様に調整されていました。

続いては塗装セクションです。今回は残念ながら訪問時には塗装吹きつけ作業を行っていなかった為、研磨等、仕上げの工程を拝見させて頂きました。写真では塗装後のネックが自然乾燥されていますね。

塗装は吹きつけ、乾燥、研磨を繰り返しながら、下塗り、中塗り、上塗りと段階を経て行なわれます。一連の塗装が完了したボディー及びネックは、大小様々なバフマシンを使い、最終的な表面仕上げを行ないます。バフマシンとは写真中央の高速回転する機械で、回転部には柔らかいクッション性のある専用布が取り付けられています。

この様に回転するバフマシンに塗装面を押し付けて表面を研磨するのですが、この力加減や角度が非常に難しく、素人では簡単にボディー材が手から落ちてしまいます。

こちらが研磨が完了したボディーです。写真では見えにくいですが、曇りやスリキズもなく非常に美しく仕上げられています。フェンダーの光沢ある美しい仕上がりは、何人もの職人が手間隙を掛けて仕上げをしている結果から生まれているんですね!

そうして加工、塗装を経た各部は、組込セクションへと持ち込まれます。写真の様なピックガードの取り付けを始め、精密さが求められる作業が多い為、作業場には女性の姿も多く見られます。これは海外の工場でも同じ傾向があり、やはり女性の方が手先が起用で仕上がりも綺麗なのだそうです。

ネックやパーツが組み込まれた楽器は、弦を張り最終のチェック、調整が行なわれます。出荷前のアンプを使った最終チェックはヘッドフォンを装着して行い、些細な異音も見逃さない様、細心の注意を払っていました。

同じ室内には、最終調整を終えて出荷を待つ楽器がズラリ!この量感は圧巻です!普段は完成品しか目にする事のない楽器達ですが、1本が完成するまでには実に3~4ヶ月もの期間を要するのだとか!

こうして数々の工程を経て完成した楽器は、専用の梱包スペースから出荷されていき、イケベ楽器を始め、各楽器店の店頭に並ぶのです!

急ぎ足でのレポートでしたが、ファクトリーツアーはいかがでしたでしょうか?
ご覧頂いた様に、国産フェンダーは楽器製作に適した乾燥した気候の中、日本人の職人の手により、手間隙をかけて作り上げられています。工場に在籍している職人は、若手から熟練まで皆さん国内各地から集まってきた楽器好きの方々で、楽器に対する熱い情熱と拘りを持ちながら、真面目に楽器制作に向き合っている姿が印象的でした。
同じ様な作業を何度も繰り返すフェンダーの楽器製作は一見無駄が多い様に思えますが、その全ては完成品の品質に直結しており、不良が非常に少ない事からもその成果が伺えます。

私もその製作現場を目の当たりにし、改めて国産フェンダーの拘りの深さに驚かされました!
イケベ楽器では、今後も国産フェンダーを強力プッシュして参りますので、ご検討の方は是非、イケベ楽器各店の店頭にてその品質をお確かめ下さい!

 

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