リプレイスメントパーツのススメ!第36回「Tone Shift Bass Bridge Ver.3.0」

みなさんこんにちは!

今回紹介させて頂くパーツは、先月(2015/2/20)に
FreedomCustomGuitarResearchより満を持して発売された、
「Tone Shift Bass Bridge Ver.3.0」です。

 

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Freedom Custom Guitar Researchオフィシャル商品ページ
こちらのブリッジは第20回のコラムで紹介させて頂いた、
「Tone Shift Bass Bridge Ver.2.0」のNewバージョンになります。
ブリッジに限らずFreedomさんの「ToneShiftシリーズ」のパーツは、
個人的にも大好きで愛用している物も多く、
Ver.2.0の素晴らしさを前回のコラム時に直に体感出来た事もあり、
新バージョンが出るとの情報を頂いてからは
ワクワクしながら心待ちにしていました。

今回もVer.2.0の時と同様にFreedomさんよりご好意で、
コラム用にサンプルを貸し出して頂きました。
ありがとう御座います。

Ver.2.0との比較も交えながら紹介させて頂く部分も多い為、
以前のコラムの内容もご一読頂けると、
より今回のVer.3.0について興味を持って頂けると思います。
是非ご一読下さい。

 

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まず根本的な形状・構造等の主な特徴については、
Ver.2.0を受け継いだ作りとなっております。
VintageタイプのFenderブリッジと互換性のある取付ビス穴寸法や、
上記ブリッジからの交換時に取付痕の残らない底面の段差。
約20mmピッチ(※)の真鍮削り出し特注サドルと、
同じく真鍮削出しのベースプレート等です。
※Ver.2.0の時と同様に、今後19mmピッチのサドル等も
 オプションとして販売予定がある様です。乞うご期待!

Ver.2.0からの変更点としては、主にベースプレート部の厚み変更と、
それに伴う重量の変更です。

 

4 Ver.2.0

 

5 Ver.3.0

このベースプレート部の厚みを約1mm薄くすることで、
ネックの差し角等の調整無しでも、
よりローアクションなセッティングが可能になりました。
また、後述しますがVer.3.0のサウンドの特長の形成にも、
大きく影響している様に感じました。
体積等の変化に伴い重量も212gとなっており、
273gであったVer.2.0と比べて61g軽量化されております。
最初期モデルの230gと比べても、
シリーズ内で最軽量のモデルとなっています。

では、前情報はこの程度にして早速取り付けてみましょう。

 

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今回取り付けを行ったのは、
FenderMexicoのRoad Worn JazzBassです。

 

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質実剛健なルックスのブリッジではありますが、
ヴィンテージ系の風合いのベースにも、
カスタム感満載でカッコ良くマウント出来ると思います。
前述の通りヴィンテージタイプのFenderブリッジと互換性がある寸法の為、
交換の容易さは言うまでもありません。

前回のコラムの内容と重複しますが、
数多くの種類のパーツが流通する現在、
プレイヤーの数だけ選択肢も無限に存在します。
いかに情報が溢れている時代とはいえ、
実際に自身の楽器に取り付けて試してみないと、
自分にとって良いものかどうかというのは正確に判断する事は出来ません。
そんな中で、「取付け・取外しが容易かつ元に戻せる」パーツであるという事は、
それだけで非常に優れた物であると私は思うのです。

9 取り外し後

さて、肝心のサウンドについてですが、
私の感想としては、良い意味でVer.2.0とは全くの別物である感じました。

Ver.2.0では超高解像度の鮮明な音像と整った音程感、
程良い金属感のあるサスティーンやコンプレッション感が得ることが出来ましたが、
Ver.3.0では本体の出音に対して忠実に、
厚く生々しい存在感のある出音に押し上げてくれ、
演奏次第で劇的に表現の幅を広げる事が可能なブリッジであると感じました。

ひとつひとつの音の芯がしっかりとまとまり、
はっきりとした音像になるという点では両者共に感じられましたが、
Ver.3.0の方がそれでいて太く厚みのある音像で、
グランドピアノの低い鍵盤を叩いたような深みがある出音に感じました。

また、コンプレッション感に関してはVer.2.0も強くはありませんでしたが、
Ver.3.0では殆ど感じられませんでした。
その分太く出そうとするとより太く、優しく弾けばより優しく、
自分でもビックリする程幅広く抑揚を付ける事が出来ました。

ベース本体である木の響きの中には金属のそれと比べると、
良い意味での曖昧であったり揺らいでいる響きという物があると思うのですが、
Ver.3.0はその「曖昧さ」を殺すことなく、
ブリッジで得られるしっかりとした音の芯と絶妙にブレンドされる事で、
「ただ明瞭なだけ」とは違う、自然な太く生々しいサウンドが得られている印象を受けました。

軽量化された、という点だけでなく、
ベースプレートの厚みもVer.3.0サウンドに大きく影響していると思います。
今回のVer.3.0で薄くなったベースプレート部の厚みは、
計測部分で若干誤差がありますが約2.1~2.2mm程度でした。(段差部分含む)
昨今のベースブリッジの多くのモデルは3mm以上の物が多く、
この数値はかなり薄い部類に入ります。

所謂ヴィンテージスタイルのFenderブリッジでのベースプレートの厚みは、
年代等によっても大きく変わりますが、
薄いもので1.7mm程度の物から2.5mm前後の物が多く、
Ver.3.0はそれらと近い数値を持っている事がわかります。

更に、前述の通りボディとの設置面積はヴィンテージスタイルの
Fenderブリッジとほぼ同寸となっております。
こういった構造が、Fenderブリッジの様な繊細なタッチの再現を可能にし、
真鍮製のブリッジ・サドルや体積の大きいブリッジである事が、
音に芯や厚みをバランス良く加え、このVer.3.0のサウンドを生み出してる様に感じました。

ベース本体の音が気に入っており余計な変化を加えず、
更に音の厚みやバンド内での存在感を求める方には、
非常にお勧めできるブリッジだと思いました。

僅かな寸法等の違いでここまで大きくサウンドが
異なったのは非常に驚き勉強になりました。
Ver.2.0からのアップデートという形の為、
今の所Ver.2.0をそのまま再販という事は無いようですが、
どちらも所有しておきたいと思わせる魅力を各々に感じました。
まだVer.2.0を在庫品等で入手出来る機会のある方は、
どちらも持っておくと、使用機会や楽器に応じて取り替えたりと、
引き出しが増えて良いかもしれませんね。

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大久保