WSRより”もっと”愛を込めて #84「自分で出来るバリ取り①」

今年も早いもので、残すところあと1ヶ月となりました。
空気はかなり乾燥してきましたし、
朝晩は相当寒くなってきましたね・・・。

少し前まではそれなりにあった気温や湿度が
ここまで下がってくると、楽器に影響する
それなりなダメージが心配ですよね?
特に湿度の管理はしっかりと行っておきたいところですね。

さて、今回は乾燥が楽器に与える大きな影響・・・。
フレットのバリ取りについてです。

ご存知の様に木材は多湿の時には水分を含んで膨張し、
乾燥の時には水分を吐いて収縮します。
フレットのバリは乾燥によって、指板材が収縮することで起こります。
フレットの方は乾燥や気温の低下によって、殆ど収縮しませんからね。
要するに収縮率の違いによって起こるわけです。

日本では夏の超高温・超多湿、冬の低温・超乾燥という
気候の条件ではどんなに木材のシーズニングを行っても、
塗装の種類や経年で100%それを回避するというのは難しいでしょうね。

バリの出てしまっているフレットでそのまま弾こうとしても、
痛くて弾けないですし、場合によっては出血します(笑)!!!

この出てしまっている「バリ」を適切に処理する行為が
バリ取りになります。

当然ですが、バリ取りにもそれなりな道具が必要になります。
今回は必要と思われる工具の紹介から・・・。

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①目立てヤスリ

元々は鋸の目立て(切れ味の悪くなった刃を研ぐ)をする為のヤスリですが、
通常の金工ヤスリを使うよりも薄くて幅広で使い易く、切削面も綺麗なので、
後に使うペーパーでの研磨が楽になり、大変使い易いです。

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②マスキングテープ

念のため、指板面やフレットトップ、不慮の事故で削ってはいけない部分を
保護するためのものです。

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③サンドペーパー

目立てヤスリで切削した傷を消すためのものです。
必要に応じて、#600~#1200位のものがあればよいと思います。
番手が細かいほど仕上がりは綺麗になります。

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④ブロック

私が使っているものは学生時代に自作したものですが、
同じようなものはDIYのお店で入手できると思います。
サンドペーパーを巻きつけるのに使います。

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⑤金属磨きクロス

我々は最終的にバフをかけて仕上げますが、
ご家庭ではまず無理なので、こちらをお勧めします。
クロスにコンパウンドとワックスが含まれている特殊なもので、
楽器屋さんでもDIYのお店でも入手可能です。
こちらを使うと、バフをかけたときと同様とまではいきませんが、
ピカピカのフレットに仕上げることが出来ます。

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⑥フレットファイル

バリの程度によってはフレットサイドをかなり大きく切削しなくてはなりません。
その場合はフレットサイドの処理も新たにやり直す必要があるんですよね。
コレを使うことによって、フレットサイドを丸く仕上げることが出来ます。

実際の加工は来月のコラムにて!!!

 

額田