リプレイスメントパーツのススメ!第9回「アーミングアジャスター②」

みなさんこんにちは、梅雨ですねぇ
毎日ムシムシしていますがいかがお過ごしでしょうか?

今回は前回の続きで、
いよいよお待ちかね、アーミングアジャスターの調整方法のご紹介です!

では早速いきましょう!
アーミングアジャスターの取り付けが終わったら、
まず、ある程度カウンタースプリング調整ネジを締めて
カウンタースプリングの張力を上げておきます。
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そうする事によって、この後スプリングハンガーをいっぱいまで締めこみますが
ブリッジが下がりすぎてしまう事を防ぎます。

次に、トレモロスプリングのスプリングハンガーをいっぱいまで締め込み、チューニングします。
その際、トレモロスプリングの張り方を変えている為
アーミングアジャスターを取り付ける際に設定したフローティング幅になっていなくても大丈夫です。

チューニングをして・・・
・トレモロブロックとアーミングアジャスターの間に隙間がある場合(写真2)
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→トレモロスプリングの張力が弦の張力に負けている為、
 トレモロスプリングの本数を増やすか、張力の強いスプリング(Gotohのパワースプリング等)に換えて
 トレモロブロックとアーミングアジャスターの間に隙間がなくなるようにします。

・トレモロブロックとアーミングアジャスターの間に隙間はないが、
フローティング調整ネジとアーミングアジャスターの間に隙間が出来てしまっている場合(写真3)
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→カウンタースプリングの張力がトレモロスプリングの張力に負けている為、
 フローティング調整ネジとアーミングアジャスター本体の間に隙間がなくなるまで
 カウンタースプリング調整ネジを締め込みます。

以上の作業をした後、ブリッジのフローティング幅を見ます。
例えばFRTでブリッジが前のめり(チューニングダウンの方向)になっていたら
フローティング調整ネジを締めます。(写真4)
そうする事によって、芯棒が引っ張られ、結果としてブリッジが下がってくるのです。
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この段階で、アーミングアジャスターを取り付ける際に設定したフローティング幅
(FRTはボディと平行、シンクロタイプはブリッジ後部がボディより2~3mm浮いている状態)になるように
調整しておきましょう。
フローティングの調整が終わったらもう1度チューニングします。

※カウンタースプリング調整ネジを調整する時はフローティング調整ネジを
フローティング調整ネジを調整する時はカウンタースプリング調整ネジを押さえておくといいですよ。
もし片方を押さえていないと、一方を回した時にもう一方が一緒に回ってしまう場合があるのです。
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次に、チョーキングをしてブリッジがダウンしない事を確認してください。
ダウンしない事が確認できたら、少しずつスプリングハンガーを緩めていき
チョーキングをしてもブリッジがダウンしないギリギリのところを探します。

実はこのギリギリを探る作業が肝で、トレモロスプリングの張力が高ければ高いほど
アームダウンするのにそれだけ力が要ることになります。
ですから、アームダウンが硬くなってしまうのです。
また、トレモロスプリングの張力に対してカウンタースプリングの張力を強めていますので
カウンタースプリング調整ネジとフローティング調整ネジの距離が狭くなり
アームアップ可能な幅も当然狭くなってしまうのです。

ここまで来れば、ほぼ完了です。
あとはアームアップ幅を設定するだけです。
アーミングアジャスターはアームアップ幅を任意に設定する事が出来ます。
調整はいたって簡単で、カウンタースプリングを締めたり緩めたりするだけです。
締めていけば締めていくほど、アームアップ幅が狭くなり、締め切るとアームアップ無しの設定になります。
FRTにしてシンクロのベタ付けのような設定にすることも出来るのです。

緩めていく時は注意が必要で、緩めすぎてしまうと
写真3の様にフローティング調整ネジとアーミングアジャスターの間に隙間が出来てしまいます。
これは最初の方でも書きましたが、カウンタースプリングの張力がトレモロスプリングの張力に負けている状態です。
こうなる寸前、ギリギリのところがアーミングアジャスターが機能するギリギリのところだと思ってください。
先ほどはトレモロスプリングの締め付けのギリギリのお話をしましたが、
こちらのカウンタースプリングを緩められるギリギリも見つけてみて、
そこから締めこんでいく、といった調整方法を取ることでより確実に自分のセッティングを見つける事が出来るかもしれませんね。

ちなみに、今回検証のために使ったギター(弦のゲージが10-46、レギュラーチューニングで調整)で色々なケースを試してみました。
元々のアームアップ幅が1と3/4音アップ(3弦開放)であったので、
アームアップ幅はそのままに設定した場合、以下のような結果になりました。

・チョーキング時、他の弦のチューニングが下がる事はありませんでした。
・ブリッジミュート時にブリッジが下がってしまう事はありませんでした。
・1弦が切れたと仮定して、1弦のチューニングを緩めてみたところ
 チューナーで計ると他の弦が10セント位ずつチューニングが上がってはいましたが、
 他の弦のチューニングがばらばらになってしまう事もありませんでした。
 この10セント程度の狂いはアームアップ無しの設定にしても同じだったので
 楽器個体の問題かと思います・・・。
 使い込まれた古い楽器ですから(笑)
・ダウンチューニングは
 ドロップD・・・OK
 全弦半音下げ・・・OK
 全弦1音下げ・・・OK
 全弦1音半下げ・・・OK
 1~5弦1音半下げ、6弦2音半下げ・・・NG
 という結果になりました。 
 ※もちろん、カウンタースプリング調整ネジをもっと締めこんであげれば
 もっと低いチューニングにしても大丈夫ですよ。
・弦交換を考えて、全弦緩めてみましたが、やはりブリッジは完全に下がってしまいました。
 そのため、クロス等をブリッジとボディの間に挟まないで弦交換したい場合は
 カウンタースプリング調整ネジをいっぱいまで締めこんで
 アームアップ無しの設定にしてから弦交換するといいでしょう。

さてさて、2ヶ月に渡ってお送りしてきたアーミングアジャスター
いかがだったでしょうか?
これを機に、自分で調整する楽しさ、パーツの仕組みを理解する楽しさを
皆さんにご体験いただければ幸いです。
楽器は自分でいじってナンボ!
分からなくなってしまったらお手伝いさせて頂きますのでいつでもご相談ください!

ではまた来月・・・。