WSRより”もっと”愛を込めて #43「配線してみよう②」

今年も早いもので、もう7月です!!!
気温が上がって、湿度もだいぶ高くなってきて、夏の到来を感じさせる今日この頃ですね・・・。

エレクトリック楽器の配線は電子回路等の基板のハンダ付けと比べると、
つけるもの自体が比較的大きく、ある程度の自由さがあると思いますが、
美しく・確実ハンダ付けのためにはそれなりなテクニックが必要だと思います。

・・・ということで、実際の配線を行う前に基礎的な練習を行ってみましょう!!!

楽器の配線に使われている配線材は一部のものを除いて、殆どがより線です。
端子やポットのシャーシにハンダ付けする為には、予め線材にハンダメッキを施すして、
より線の中にまでハンダを浸透させてあげる必要があります。

これをしておかないと、作業が完了した後に線を引っ張ると抜けてしまうというような
耐久性の無い仕上がりになってしまいます・・・。

ちなみに抵抗やコンデンサの足は単線なので、必要に応じて行ってください。

Photo_13

まずは仏像の印相の様なハンダと配線材の持ち方を覚えてください。
慣れないうちは難しいかもしれませんが、
この持ち方を覚えると、ハンダを流し込む量をコントロールしやすいですね。

Photo_14

皮膜をカットした配線材の先端に半田ごてをあてて、ハンダを流し込みます。
このときには半田ごても配線材も動かさないようにしてください。
動かすのは中指と薬指で押さえられたハンダのみです。

この位の長さの配線材ならば、実際に掛かる時間は1秒程度ですが、
充分に配線材を温めないとハンダが流れてくれません・・・。

①半田ごてで配線材に触れる
②ハンダをこて先と配線材に触れる
③ハンダをこて先を配線材から離す

・・・というように頭の中で1・2・3というようにイメージして行うとよいと思います。

Photo_15 こんな感じで出来れば、GOOD!!!

Photo_16 これはハンダを乗せすぎですね・・・。

Photo_17 これは温めすぎです・・・。

今回、使っているのはベルデン#8503というポピュラーな配線材ですが、
皮膜が熱に弱く非常に解けやすいので、敏速で正確なハンダメッキの練習には最適なんですよね。
上手く出来るまで、ひたすら練習してみましょう。

実際のところ、多くの楽器に使われているのはクロスワイヤーとメタルネットワイヤーだと思うので、
コチラについてのお話をしておきますね。

クロスワイヤーはPUのポッティングの際にWAXが浸透しているものは
そのままワイヤーストリッパーでクロスをカットしても問題は無いのですが、
通常のものは、単純にワイヤーストリッパーでカットするといじってるうちに
クロスがほつれてホロホロになってしまってなんとも見た目が悪くなってしまうんですよね・・・。

それを防ぐ為にカットする前に一度、カットする付近に粘度の低い瞬間接着剤を塗布して乾燥させてから
カットしてあげると、クロスの断面がきれいに仕上がります。

Photo_18 時間が経つと、ボロボロになって、美しくないです。

Photo_19 こんな感じでカット出来れば、きれいですね!!!

ハンダメッキはベルデンの時と同様ですが線が少し太いので、ハンダの量は少し多く必要ですね。

Photo_20 ハンダメッキを施した後のメタルネット。これでGOOD!!!結構、難しいですよ・・・。

メタルネットワイヤーはネットの部分のカットが綺麗でないと、仕上がった配線も綺麗に見えません・・・。

Photo_21 こんな状態でPOTに付いているのを目にしますが・・・。

このネットの部分は一度押し下げてから、ニッパーで膨らんだ部分をカットしてあげると、綺麗になります。

Photo_22 こんな感じでネットを押し下げて、膨らんだ部分を・・・。

Photo_23 ニッパーでカットするときれいです。

芯線の部分のハンダメッキはクロスワイヤーと同様ですが、ネットの部分のハンダメッキが少し難しいです。

今まではハンダメッキにそれなりな敏速さが求められましたが、
今度はいかにじっとガマンできるかといったところでしょうか・・・。

ネットの部分は面積が大きいので、1~2秒ほど半田ごてを触れてもハンダは流れていってくれません・・・。
それを半田ごてを動かさずにじっとガマンです。

感覚的には

①半田ごてで配線材に触れる
②ガマン
③ガマン
④ガマン
⑤ハンダをこて先と配線材に触れる
⑥ハンダを動かし、まんべんなくハンダを浸透させる
⑦ハンダをこて先を配線材から離す

こんな感じをイメージしていただくとよいと思います。

では、また来月続きを・・・。