【第1回】コンプレッサー大特集!定番編!

プレミアムベース小村&佐々木です!

さて、突然ですが…皆さんは“コンプレッサー”って使っていますか?

ベーシストとは切っても切れない関係であろうコンプレッサー。
シンプルにコンプレッサーといっても、音の粒を揃えたり、音圧を出したり、サスティーンを伸ばしたり…目的や好みも多種多様。

そんな目的やサウンドを追求するために、日頃から使われている方も常に試行錯誤されているかと思いますし「とりあえず持っとくと良いとは言うけど…実際どれがええねん…」というビギナーさんも多いかと思います。
きっとこの先も「ベーシストの心強い味方」であり「悩みの多いポイント」ってのは変わらない気がしますね…。

そんな全ベーシストに向けて…コンプレッサーを大特集!!
商品紹介はもちろん、実際に繋いでみた動画や弾いてみた感想も交えてご紹介させて頂きます!!


と、その前に…今回は初回ということで、まずはコンプレッサーの主要なコントロールを知っておきましょう。

■スレッショルド:コンプレッサーが掛かるレベルを決めます。
■レシオ:スレッショルドを超えた音の圧縮比を設定します。
■アタックタイム:コンプレッサーが掛かり始める時間を設定します。
■リリースタイム:コンプレッサーが掛かり終わる時間を設定します。

モデルによって搭載有無や別の名前に言い換えられることもありますが、だいたいこの4つを使って”目的に沿ったセッティング”を行うのがコンプレッサーです。
これを軽く知っておくだけでも、様々あるコンプレッサーの使い方が凄くわかりやすくなると思いますよ~♪


ではでは本編へ参りましょう!
第一回目の今回は…「定番3機種」!
ということで、まずは佐々木君による各モデルの試奏動画をご覧ください。
(冒頭の17秒はバイパス状態の動画となります。オン/オフ時の違いを確かめるのにご活用下さい。)

それでは、各モデルをご紹介。

  1. EBS / Multicomp Blue Label(0:17~0:39)

まずはこちら。スウェーデンのベースアンプブランド”EBS”が手掛けるMulticomp。通称”マルコン”と呼ばれる不動の大定番モデルですね。
シンプルなコントロールと3種類のモードを備え、直感的なサウンドメイクを実現。
誰でも簡単にカッコいいベースの音が出せるのはもちろん、極端なセッティングにしても決して音が破綻しないところは…流石としか言い様がありません…。

定番として長らく君臨する当モデルですが、その中でも絶えず進化を続け、ベーシストの求めるサウンドを追求し続けているところも実はポイント。
現行仕様にあたる当機”Multicomp Blue Label”では、コンプレッサーのかかるポイントを決める”SENS”ノブを搭載することでもう一歩踏み込んだサウンドメイクを実現。
加えて18V駆動にも対応し、ワイドレンジなサウンドとあらゆるベースに対応できる懐の広さも持ち合わせています。
(ちなみに、動画では9V駆動にて鳴らしています。)

【佐々木コメント】
これぞ定番!プロも使用していれば周りのベーシストも持っている、一番聴き馴染みのあるサウンドですね。
コンプレッサーの中でも一番わかりやすくかかり、コンプレッサーの入門モデルとしてもオススメ。
ライブでも、PAさんがこのエフェクターのサウンドを認知しているということもあってあえてこのMulticompを使用するという方もよくいらっしゃいます。
持っていて損なし!

  1. Aguilar / TLC Compressor(0:40~0:58)

続いては同じくベースアンプブランドの”Aguilar”が手掛けるTLC Compressor。こちらのモデル、当店ではその人気を前述のマルコンと二分しており、店頭でそれぞれ比較して選ばれる方も多いモデルです。
マルコンと比べると、筐体には4つのコントロールノブが搭載されていて、スイッチ類も特になしです…小難しそうに見えますが、各コントロールがノブになっているので、シームレスかつ細かな調整も追い込みやすい仕様となっています。

アギュラーのアンプにも見られる、いい塩梅のミドルの弾力感が備わると共に、モデル名にも冠する特許技術”Trans Linear Control”によってスムーズなコンプ感を実現。これが由来するナチュラルなサウンドが決め手となる方が多いようです。
(なんというか…「サポートに徹する」的なニュアンスですかね。こういう狙いはベースアンプブランドらしいなぁと思います。)

【佐々木コメント】
こちらは僕も使用しています!
Aguilarのエフェクターらしい、ベースのベースらしい低音がグッと押し出されるサウンドが特長的ですね。
ノイズも非常に少なく、Multicompよりツマミは増えつつも操作しやすいコントロールとなっています。
サウンドも音楽的でかつワイドレンジ、これを通すだけでサウンドが少し前に出るので、非常に気に入って使っています。こちらも入門者にオススメ!

  1. Darkglass Electronics / HYPER LUMINAL Hybrid Compressor(0:59~1:14)

最後はフィンランドの新興ブランド”Darkglass Electronics”が手掛けるHYPER LUMINAL Hybrid Compressor。新興とは言うものの…既に世界中で支持されているのは周知の事でしょうね(笑)
歪みやプリアンプの印象が強い当ブランドですが、代表自身もベーシストということで、コンプレッサーはもちろんラインナップしています。

当機は一般的なコンプレッサーのようにノブを用いたコントロールに加え、タッチセンサーを搭載していたり、PCと接続してより綿密なコントロールが出来たりと、新しいブランドらしい革新的な仕組みを採用。
これらを駆使すれば、好みやバンドに合わせたサウンドを作ることが出来ます。
また、今回の3機種に於いては唯一、原音とコンプレッサーが掛かった音の混ざり具合を調整する”BLENDコントロール”を搭載しているのも一つポイントです。

【佐々木コメント】
流行のブランドDarkglassのコンプレッサーということですが、掛かり方がまたモダンで、でも大きなクセなくしっかり効いてくれますね…!
シャープでキュッとまとまり、クリアでしっかりと芯が抜けるようなサウンドです!
原音とコンプサウンドのBlendノブも便利でより抜けやすく出来るのもポイントですね。


定番モデルということでサウンドに関しては言うまでもないですが、直感で各コントロールが操作できるMulticompは難しいことを考えずに”コンプレッサー”というものに接することが出来ますし、主要なコントロールをある程度網羅しているTLCとHyper Luminalは”コンプレッサーの教科書”的な一面も持ち合わせているので、初めての1台としてもオススメです。
また、日頃からコンプレッサーを使っている方にも”定番”ということで…なんだかしっくり来ないときに手元にあると助かる場面もあったりするモデル。
プロの方でもユーザーが多いのはこういうところに繋がるんでしょうね。

奥深きコンプレッサーの世界、まずはこれらモデルをキッカケに飛び込んでみてはいかがでしょうかっ!