リプレイスメントパーツのススメ!第21回「RawVintage TremoloSprings」

みなさんこんにちは

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今回ご紹介させて頂くパーツは、RawVintageより発売されている
RVTS-1というトレモロスプリングです。
ストラトキャスターで御馴染みの、シンクロナイズドトレモロ用スプリングの
リプレイスメントパーツになります。
こちらのパーツは私個人としてもお気に入りのパーツで、
自身のギターにも取り付けております。

2a_2シンクロナイズドトレモロのスプリング

トレモロスプリングがギターの音色に与える影響は非常に大きいです。
主に現行のストラト等に搭載されているトレモロスプリングは、
所謂ヴィンテージのストラトに付いていた物と比べかなり固く、
張力も強い物が使用されています。
そこでヴィンテージトーンへと近付けるべく、張力や剛性・重量等の
観点から当時のスプリングを研究し、それらと非常に近いスペックの
スプリングであるこのパーツが出来たという訳ですね。
一言でヴィンテージトーンと言っても、人それぞれ感じ方が違いますし
非常に難しい表現でもありますが、RawVintageのオフィシャルの文面では
「太くコシのあるサウンド」と表現しています。
実際取り付けてみてどの様な変化があるでしょうか。

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今回取付けを行うFenderJapanのST-62USです。
比較的カッチリとした硬質な音色のストラトですね。
そこがFenderJapanストラトの魅力でもありますが、
もうすこしふくよかな音色を欲しがる方も多く、
好みが分かれるポイントでもあります。

RawVintageのトレモロスプリングは柔らかく張力の弱いスプリングなので、
4~5本掛けでの使用を前提とした作りになっております。
RawVintageオフィシャルでは、5本掛けを推奨との事です。

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5本掛けで、開放G弦にて1音アップのフローティング状態で調整しました。(弦は10-46を使用)
変化としては音量感が大きくなったように感じ、特に低音弦側での変化を顕著に感じました。
また、楽器本体側での残響感やスプリングの響きが出て来る事で、音に厚みや深みが出ました。
アンプからの出音にも変化があり、音の分離が良く低音が前に出てきて温かみがありつつも、
透明感のある気持ちのいいストラトらしいトーンになったと思います。
まさしく「太くコシのあるサウンド」と言って良いのではないでしょうか。

アーミングに関してもダウン・アップともにしなやかで、ピッチの安定性も向上しました。
アームダウンが柔らかく行えるのはもちろん、アップ時にも固いスプリングを使用している際に
ありがちな特定のポイントでの抵抗感や引っ張られる感覚も無くスムーズに行えます。

ブリッジベタ付け・開放G弦1音半アップ等の状態でも試してみましたが、
フローティング時の方が効果は顕著ですが、基本的に同様の効果が得られ
多様なセッティングにも対応できるパーツだと思います。

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4本掛けでも同様のセッティングで試してみました。
リバーブ感や音色の透明感はやはり得る事が出来ましたが、
5本掛けのセッティングと比べ全体的にハイが出てシャープな音色の印象になりました。
取り付ける楽器にもよると思いますが、5本掛けで音が太すぎると感じたりした場合は
こちらの方が好みの方もいらっしゃると思います。

そしてアーミングが非常に柔らかく行えます。ピッチの安定性も健在なので
アーミングを多用する方もこのセッティングを試してみる価値が大いにあると思います。

例によって抽象的な表現が多かったと思いますが如何でしたでしょうか。
取り付ける楽器にもよると思いますが、安価に驚くほどの変化が感じられると思います。
是非お試し下さい。

ストラトキャスターはエレキギターの王道中の王道といっても良いギターですが
部品や調整箇所も多く、それらによる音色・操作性の変化量も非常に大きいですし、
個体差や弾き方でも当然サウンドは劇的に変わります。
自分のコレだ!というセッティングや音色を得るのは難しい楽器でもあるのです。
それゆえプレーヤーも、開発者も、修理人も、ストラトキャスターへの飽くなき
探求心を持ってこれからも付き合っていくのだと思います。

大久保