WSRより”もっと”愛を込めて #67「楽器のケアグッズについて①」

皆さんこんにちは!!!
さて、今回は「楽器のケアグッズ」についてのお話です。

工房では一体どんなものを使っているのですか?とよく聞かれるのですが、
このブログで過去に紹介したものも、随分前に書かれていたりするので、
もう一度整理してみたいと思います。

修理の仕事を始めてから20年以上、色々な商品を試しつつ毎日使い続けてきているので、
個人的な主観はかなり強いと思いますが、それなりなリアリティーはあると思いますので、
ぜひ、参考にしていただければと思います。

・ポリッシュ

工房に持ち込まれる楽器は汗や手垢がびっしりとこびり付いたもの、
部屋に放置されホコリが積もっているもの、傷はあるものの汚れなくキレイに磨きこまれているもの、
買ったばかりの傷ひとつないもの・・・と多種多様です。

ポリッシュを使う目的としては汚れを落とす事と塗装のつやを出す事の2つだと思うのですが、
両者の機能を備えているものはなかなか無いようですね・・・。

「レモンオイル」のときにも述べましたが、
工房で使う場合は極端に香りの強いものや艶感の高いもの、油膜の様なものが残ってしまう等の
作業性の悪いものはふさわしくないと思っています。

という事で、現在は2種類のポリッシュを使い分けています。

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Lizard Spitは汚れ落としに効果を発揮し、
クロスに馴染ませて拭くだけでギターにこびりついてしまったホコリや手垢、ヤニなどの汚れを落とします。
ホコリ+ヤニの汚れはネバネバベトベトしていて、ワックスとしての効果が高いポリッシュを使っても、
すべるような感じになってなかなかキレイにならないのですが、こちらの場合はみるみる汚れが落ちていってくれる感じですね。

Ken SmithのPRO FORMULA POLISHは、汚れ落としというより、ワックスとしての効果が強いですね。
作業完了後に最終的に楽器を拭いて仕上げる時に使います。
極めて浅い、バフのヘアラインなどの傷は消すことが出来るので、塗装の仕上げに使うことも多いです。

・クロス

工房で使われるクロスの使用頻度は相当高いです。。
ポリッシュを含ませてウエスとして使われたり、最終的に楽器を磨き上げるのに使われたり・・・。
重要なのは水分や油分、汚れをムラ無くしっかりとふき取れる事と、塗膜に傷をつけない事です。

今までにセーム風のものや超極細繊維のもの等、数十種類ほど試してきましたが、
油分を吸い取ってくれなかったり、吸水性能が悪かったりと、
どれも一長一短で全ての条件を満たすものが殆ど無かったのですが、
どうやら、楽器屋さんで売っているものよりも自動車の世界で流通しているものの方が
種類も豊富で性能も良さそうだという事が分かってきました。

確かに工房で使っているペーパーやマスキングテープ、塗装関係の部材は元々自動車業界からのものなんですよね。

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・・・という事で、最終的にたどり着いたのが、この「ソーラー スマートクロス」という商品です。

傷ひとつ無いピカピカの塗膜の場合、気になるのは手で触ったときに付く指紋です。
多くのクロスはその油分を伸ばし広げてしまったり、力を入れて拭くとごく浅い傷が付いたりしますが、
こちらの場合は軽く撫でる程度で取れてしまいます・・・。

タオル地やエンボス加工のクロスの多くはポリッシュを使った場合、拭きムラが出来てしまう事が多いですが、
(タオルやエンボス地の通りにヘアラインの様な拭きムラが出る)
吸水性能が大変高い為か数回のふき取りで完全に除去できます。

工房ではからぶき用・ウエス用・ポリッシュ用と3枚を使い分けています。

次回も「ケアグッズ」は続きます。

額田