WSRより”もっと”愛を込めて #88「ノイズレス加工」

ココのところ、かなり暖かくなってきましたね。
WSRのある渋谷の桜はいよいよ咲き始めましたよ。
あと、一週間もすれば満開といったところでしょうか?

さて、今月は今更ながら「ノイズレス加工」についてのお話です。
というのも、過去にノイズの事を書いたのは・・・
もう20年も前の事なんですよね(苦笑)。

それ以降、殆どコラムやブログでも触れていないんです。
よって、再確認の意味も込めてもう一度ご紹介しますね。

ここで処理するノイズはエレキギター(PUや回路)が拾ってしまう
「ジィー」という外来ノイズのことですからね(念の為)。

この外来ノイズの対策として、
エレキギターには弦アースという物が存在して、
プレイヤーが弦に触れる事によって、ノイズをアースに落としてあげる
構造になっています。

しかし、弦アースのみでは弦に触れていない時と
触れている時のノイズレベルが違いすぎますよね。
歪み系のエフェクターを使った時などはなおさらです。

そこで、弦を触れていないときのノイズを処理するのが
「ノイズレス加工」になります。

具体的にどうするかというと・・・

①回路をシールディングする

例えば、ギターとアンプを繋ぐケーブルを考えた場合、
HOTとなる芯線の周りを高い密度で編み込まれた線でシールドして
それをアースに落としている訳なんですよね。

もしも、ケーブルの編み込みの密度が低すぎたり、
単線2本という構造のケーブルだったりすると、
当然ノイズを拾い易くなるわけで、
回路をシールディングしていないエレキギターなどは、
まさにこの状態にあるのです。

別の言い方をすると、筐体が導電体でない
エフェクターみたいなものです・・・。

実際の楽器本体にシールディングを施す場合、
コントロールキャビティーやPUキャビティーに
「ドータイト」という導電性のある塗料を塗布し、
コントロールプレートやピックガードの裏には
スティール箔や銅箔テープを貼り付けて行います。

重要なのはドータイトを塗ったところ、
箔を貼り付けたところの全てが最終的に繋がって、
アースに落ちるということでしょうか。

②PUをシールディングする

こちらはベースにプリアンプを組み込む際に、
①のシールディングと合わせて行うことが多いです。

プリアンプにPUの信号を入力する時に
極力PUが拾ってしまうノイズを減らしておかないと、
トレブルをブーストした時にノイズも増幅してしまうからなんですよね。

ポールピースやコイルが拾ってしまうノイズを
アースに落としてあげればよいので・・・

ポールピースはドータイトを使って、PUのコールドに繋ぎ
コイルに銅箔テープを巻きリード線を使って、
同じくPUのコールドに配線します。

こうすることによって、ポールピースのタッチノイズもなくす事が出来るのですが、
経年変化によってコイルのホット側が何かしらの理由で、
ポールピースと癒着してしまっている場合には音が出なくなってしまうので、
全てのPUに出来るというわけではありません。

また、①の処理に比べるとサウンドに与える影響もかなり大きくなるので、
必要に応じての処理という事になると思います。

額田