WSRより”もっと”愛を込めて #89「ネック差し角」

皆さんこんにちは。
さて、今回も20年前のコラムの焼き直しをしますね。
ここのところ、なかなか多忙なもので・・・。
申し訳ございません・・・(汗)。

みなさんが使用しているギターの多くは、
何らかの方法でネックに“差し角”が付いていると思います。
(ボディとネックが平行な状態でジョイントされていないという意味)

一般的にFRTが付いているギターの場合だと、
差し角ゼロでネックを仕込んだ場合、ボディートップから
弦までの距離がかなり遠いギターになってしまうんですよね。
ある程度の距離で抑えるために差し角が付いていたり、
ブリッジが落とし込んであったりする訳です。
まあ、落とし込みの場合は別の理由もあると思うのですが・・・。

また、改造などでシンクロナイズドトレモロからFRTに交換した場合は、
FRTをボディにベタづけしても、ボディトップからサドル上の弦までの距離は
シンクロ搭載時より断然高くなってしまうので、
ネックの差し角を変更して、適正な弦高を保てるように調整します。

デタッチャブルネックの場合、後から手を加えて
ネックの差し角を変更することが可能なので、
その方法を書いていきますね。

1.スペーサーを入れる。

これは最も一般的に行われている方法で、
ネックポケットとネックの間に木製や樹脂製のスペーサーを仕込んで、
その厚みの分だけ差し角が付くというものです。
Fenderの場合だとバルカンファイバー製でジャガーやジャズマスター、
ムスタング等においてはかなり分厚いものが挟まっていて、
Musicmanの場合だと樹脂製のものが、
純正品としてセットされていますよね。

一般的にはネックポケットの一番奥に入れる事がほとんどなのですが、
その場合、ビスを締めていくとネックエンド部に上向きの力が働き、
ネックのハイはねを起こし易くする可能性があるので、
面倒でも、ブリッジ寄りのネックセットビス2本が貫通する穴をあけて、
仕込んであげるのが良いでしょうね。

ネックとネックポケットの接地という事を考えると、
ポケットの入り口付近とスペーサーを挟みこんだ部分しか有りませんが、
この方法だと、元の状態に戻せるというのが一番の利点でしょうか?

2.ネックポケット自体に角度を付ける。

この方法だと、当然ネックとネックポケットが隙間無く密着します。

作業としては角度の付いたテンプレートを用いて、
ルーターで掘り進めて行くのですが、
塗装が乗っているポケットの入り口付近はチップ(欠け)してしまう
可能性があるので、ギリギリまで掘り進めて塗装付近は平面が出たパッドに
ペーパーを取り付けて研磨するという方法をとります。

見た目にも接地の問題としても良い方法だと思いますが、
元の状態には戻せないのが難点でしょうか?

額田