WSRより”もっと”愛をこめて 第20回 「フレット考察その5」

現在、入手可能なフレットは輸入・国産・材質の違いを含めると、ざっと100種類は下らないでしょう。
しかし、サイズチャートを見ると数字のオンパレードで、いったいどれが必要な情報なのか、
その数字の意味することは何なのかということは分かりにくいですよね?

Photo Jim Dunlopのサイズ表。プレイヤーに必要な情報はどれか?

今回はJim Dunlopのフレットを例にとって解説していきましょう。

Jim Dunlopといえば、#6100等のジャンボフレットで有名なメーカーですが、
そのラインナップは約30種類と大変なバリエーションを取り揃えています。

サイズチャートには
A=タング+クラウンのフレットの全長
B=クラウンの幅
C=スタッドを含めたタングの幅
D=スタッドを含めないタングの幅
E=クラウンの高さ=Aからタングの長さを引いたもの
が記載されています。

プレイヤーの皆さんが実際に必要な情報は何かというとBとEになります。
残りのものは私たちリペアマンが作業をする際にお持込いただいた楽器についていたフレットと
照らし合わせて考えるのに必要な情報となります。

では、BとEに関してどう分析すればいいのかというと・・・。

1 この場合は少し扁平なフレットですね。

フレットのクラウンが完全な半円形なのであれば、
クラウンの中心から頂点までの距離・両端までの距離は同じになるはずですね・・・。

よって、Bの1/2の数値がEよりも大きい物は形状として扁平なフレットになります。
また、Bの1/2の数値がEよりも小さいものは背が高いフレットになり、
Bの1/2の数値がEとほぼ同じ数値になるものは半円形のフレットと思っていただくと分かりやすいです。

2 こうして並べると、少し分かりやすいですかね?

上記はJim Dunlopフレットの高さが1mm以上のモデルを高さの高い順に並べたものですが、
赤い網掛けのものはBの1/2の数値がEよりも大きいもの
青い網掛けはBの1/2の数値がEよりも小さいもの
網掛けのない部分はBの1/2の数値がEとほぼ同じなものになっています。

こうやって見ると、なんとなく各フレットの雰囲気が分かってきますね。

以前にも書きましたが、高さと幅の関係はプレイヤビリティーに大きな影響を与えます。
もし、高さが同じものなのであれば、太いものの方が横方向の動き(グリッサンド等)がスムーズになりますし、
幅が同じものであれば、高さが高いものの方が縦方向の動き(チョーキング等)がスムーズになります。
数値的にはプレーヤーによって感じ方が違うと思いますが、大体幅が2.6mmぐらいを境に太く感じたり細く感じたりするようで、
高さの方は1.1mmぐらいまでが低く感じて、1.3を超えると高く感じるようです。

という感じでチャートの見方を解説してきましたが、
WSRの方には実際に各種のフレットを打ち込んだサンプルネックがございますので、
リフレットの際の参考にいていただくとありがたいです。

2_2 実際に打ち込んだ際の雰囲気が分かります・・・。

次回も「フレット考察」は続きます!!