リプレイスメントパーツのススメ!第13回「PU高さ調整用スプリングVSゴム」

みなさんこんにちは
気が付けば前回のリプレイメントパーツのススメ!コラム更新から
バンジョーカスタムの記事を除けば早や1年…
拙い文章の私の記事などでも目を通して頂いていた方々、
更新が遅くなってしまい申し訳御座いません。
これからはコラムや日々の作業、WSR内におけるごく私的な事案等を
随時更新して行きたいと思っていますので
お付合い頂ければ幸いです。

さて、前置きはこの辺にして肝心の記事の内容についてですが…
今回はピックアップ(以下PU)の高さ調整用のスプリングとゴムについてです!!

…久々の更新の割に地味ですね。
しかし侮るなかれ、なかなかに奥深いんですよこの部品は…
今回は主にピックガードマウントのシングルコイルPUの物に
ついて私の考えを書かせて頂きます。

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どういった物かはピックガード(以下PG)を外して見た事のある方は分かると思いますが、
PUの耳の部分とPG及びPUビスの間に挟んであるスプリングやゴムの事です。

こいつがある事でPUの高さを可変させてもPU本体をしっかりと固定してくれる役割を
持っている訳ですね。で、この金属のスプリングとゴムのチューブでどんな違いがあるの?
というのが今回の話です。

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まずは耐久性について。これは言わずもがな金属のスプリングの方が持ちは良いです。
オールドのギター等で元々のゴムのチューブが取り付いているものは経年劣化で硬化してしまっており、
その役割を失ってしまっている事も多いです。

しっかりとした固定が成されていない場合、後述でも触れますがサウンド等に影響が出てきます。
金属のスプリングについても基本的には締め込まれ力が掛かった状態で長期間使う部品なので、
段々とヘタっては来ますが、通常の使用で気にする程の頻度での交換が必要な程では無いですね。

次にハウリングについて。
これについては他の様々な要因が絡むので一概には言えませんが、
ゴムのチューブの方が若干ハウリングには強い傾向がありますね。

特にテレキャスターのリアPUの場合、金属のブリッジプレートにPUを吊るしている構造上、
どうしてもハウリングが生じやすいのですが、ゴムのチューブの場合ですと
グリップ性や弾力がある為PU・ブリッジ間での微振動を押さえてくれる傾向にあります。
ですが、前述のように金属のスプリングの方が使用して行く上で変化は少ないので、
安定して同じ状態で長期間の使用が求められる場合はスプリングの使用ももちろん良いと思います。

まあ、テレキャスのハウリングに関してはスプリング・ゴム問わずある程度強く締め込む事や
他にも対策が必要な事が多く、またその対策の方が効果も大きいのでスプリングを変えたから
解消されるといった簡単なものでも無いのですが…少し脱線してしまいましたね。

最後にお待ちかねの音についてですが、
こんな細かな所の違いで変化あるのかと思う方も多いかと思いますが、結論から言うと変わります。

PUはただ単純に弦振動のみを拾っている訳では無く、PUそれ自体が振動している音を拾っていたり、
またPUの振動の仕方により弦振動の捉え方にも変化が生じます。

例えば、PUをビデオカメラと考えると解りやすいかと思います。
カメラを台に置き上空にある弦の動きを撮影するとして、
台が大きくゆっくり揺れた状態で撮影するのと細かく早く揺れた状態で撮影するのでは、
同じ弦の動きを撮った本質的には同じ内容の映像でも、二つの映し出された映像はもちろん違う物になりますよね。
PUをダイレクトマウントにする事でサウンドの変化が起こるのもこういった要因もあっての事だと思います。
つまり、PUを固定しているこの部品を変える事で、PU自体の振動が変化するので、それに伴い音色にも変化が出てきます。

では、具体的にスプリングとゴムとでどう音が違うのかというと、
楽器本体の仕様・状態にもよりますし、私の主観が入るため一概には言えませんが、
私の感覚では金属のスプリングの方が中低域・中でも特にミッドの音域がゴムと比べ若干スッキリした印象と、
またイコライザーで言うところのプレゼンスの成分が少し前に出てくる様な傾向がある感覚を受けました。

逆にゴムの場合は高音域の音の輪郭がスプリングに比べ、
ややまろやかで耳に痛さがなく、中低域が若干甘くコシのある音色の様に感じました。

いずれにせよ微細な変化ではありますし、波形を見詰めて睨めっこしても自分の望む音が導き出されるわけではありませんが、
自分の愛するの音の追求というのは、こういった細かい部分を含めた改良の積み重ねですからね。
変えてみる価値は十分にあると思います。

今回はパーツの性質上、曖昧な表現も多く読み辛い点もあったかとは思いますが、
少しでも読んで頂いた方の参考になれば幸いです。
それでは、また来月のコラムも宜しく御願い致します!