WSRより”もっと”愛を込めて 第36回「ポット考察その7」

さて、長らく書いてきました「ポット考察」については今回で最後にしたいと思います。

今回はポットで起こりえるトラブルについて書いていきたいと思います。
まあ、過去の文中で少し触れているところもあるんですけどね・・・。

【シャフトが抜ける】

ポットに取付たれたノブを抜こうとして、
ポットのシャフトごと抜けてしまったなんて事を経験された方もいらっしゃいますよね?

シャフトはディスクプレートにかしめられているんですが、
年代やロッド・仕様によって、ディスクプレートの素材がナイロンの柔らかいものだったりするんですよね。
きつくロレットに取り付けられたノブを無理やり真上に引っ張ると、
いとも簡単にシャフトは抜けてしまうんです・・・。

よって、ノブを抜く時は少しずつ左右斜めにグラグラと動かしながら抜いてあげるのが良いですね。

Dsc_0488 ロレットと反対の部分のくさびで固定されています。

【シャフトが陥没する】

こちらの場合は、ノブを取り付ける場合に気をつけないと起こります。
構造的にCTSの場合が殆どですが・・・。

というのも国産ポットの場合、シャフトの頭はスリーブよりも大きく出来ているので、
下方向に力をかけてもスリーブからスルスルと抜けてしまう事は絶対にないのですが、
CTSポットの場合はシャフトの頭がシャフトの内径と同じサイズで出来ているんです。
しかも、シャフト・スリーブ・シャーシの固定がシャーシに取り付けられた4つのツメのみで行われているので、
無理に力を加えると、シャフトとディスクプレートがシャーシのツメを開かせてしまうんですよ・・・。

面倒くさくても、ポットのシャーシ部分を押さえながらノブを取り付けることで、
シャフトが陥没するトラブルを防ぐ事が出来ます。

Dsc_0494 シャフトがスリーブに覆われ始める部分に注目!

【音が出ない】

もちろん、ポットの構造が原因で起こりうるケースの話です。

こちらも国産だとあまりないケースですが、
私たちが配線をするための端子の抵抗体への取りつけ方法によって、
通電しないという場合がまれにあります。

Dsc_0491 左CTS、右国産。端子の取り付けられ方に注目!

右の国産のものだと、ハトメによってベースプレートにガッチリ固定されていますが、
左のものだと、端子はかしめてあるだけ・・・。
このかしめられ具合が悪いと、当然の事ながら音の出ないポットという事になります。

この場合はベースプレート・端子・抵抗体を破壊しないようにラジオペンチ等で
もう一度かしめてあげると良くなります。

また、このベースプレートが熱に弱い素材で出来ているものだと、
半田ごてで温められた端子の熱で、プレートを溶かしてしまい、
下手すると、端子が取れて取り返しの付かない事になってしまいます・・・。
当然の事ながら、半田ごての作業は正確かつ敏速さが求められるんですよね・・・。

では、また来年・・・。