「マンガで始めるrekordbox」作者インタビューを掲載!!

公開以来、大好評の短期集中連載企画、超初心者向けDJマンガ「マンガで始めるrekordbox」!

全4話の内の第3話までが公開され、残すところあと1話となりました。

次の展開が気になるところですが、7月某日、Power DJ’s渋谷店内にて、作者の栄免先生、駒澤先生にインタビューを行いました!

お二人のルーツや、マンガに関する思いを語っていただきましたので、これまでのファンの方はもちろん、この「マンガで始めるrekordbox」で初めてお二人を知ったという方もぜひご覧ください!

聞き手:Power DJ’s渋谷 担当 一柳

—本日は「マンガで始めるrekordbox」の作者であります、栄免建設先生、駒澤零先生にお越しいただきました。本日はよろしくお願いいたします!

栄免建設先生 / 駒澤零先生:よろしくお願いします!

—お二人にはPower DJ’s渋谷公式サイト及びツイッター上にて2023年6月9日から「マンガで始めるrekordbox」を公開させていただいております。

↑現在公開中の「マンガで学べるrekordbox第1話」↑

公開直後から様々な反響があるかと思いますが、まずお二人の率直なご感想を伺ってよろしいでしょうか。

栄免建設先生:僕もDJ自体は現場で10年、学生時代を含めるともっと長い期間のDJ経験がありますが、rekordboxというアプリは何なのか、改めて見直す機会になりました。

駒澤零先生:私は以前からDJに興味はあったんですけど、本当に分からなかったり機材が高すぎたりしてAudacity(※註 フリーオーディオ編集ソフトウェア)で曲をつないで満足していたくらいで…

—オーディオ編集ソフトでDJミックスを自作していたんですね。

駒澤零先生:DJ始めたての時も買ってみたけどうまくわからない…となっていたので、今その時を思い出しながら、こういうマンガが有ったら当時迷わずにDJができたのにな~という気持ちになりながら描いています(笑)。

—マンガには初心者のキャラクターが出てきますから、初めての方の目線で読者の方は親しみやすく感じるかと思います!

お二人はこれまでもレコードショップや楽器店など音楽に関係する作品を発表されていますが、そのような作風となったのはどういったきっかけでしょうか?

栄免建設先生:僕たちは元々「ディグインザディガー」という作品を手がけていまして、これを初めたきっかけは僕がツイッターで「こういうマンガがあったら面白いんじゃ?」と何となく呟いたらリプライで駒澤先生が「描きます」と

—駒澤零先生の「描きます」という立候補だったんですか?

駒澤零先生:いや、そこまでは言ってないですよ!(笑)

栄免建設先生:(笑)僕の記憶だと「描きたい」と言ってもらえたので、その後すぐに電話で打合せをして、こういう話をやりたい、と伝えたらすぐにキャラクターを上げて来てくれました。

駒澤零先生:それも1日ぐらいでしたよね。

—キャラクターは一瞬で決まったんですか?

駒澤零先生:キャラクターの内容は聞いていたので、すぐに書いて電話しながら送って…ただ名前を決めるのにめちゃくちゃ時間がかかりました。

栄免建設先生:名前は2週間かかりました。

—むしろ名前に時間がかかったんですね。

駒澤零先生:私は「顔的にこういう名前だろう」と思って勝手に名前をつけますけど、栄免さんは名前の由来も考えて下さるので…

栄免建設先生:元ネタがないとだめっていう事になって、それで「ディグインザディガー」では名前の元ネタを考えるのに2週間かかりました。

—名前に関してはいろいろこだわってお付けになっているんですね。今お話しになった「ディグインザディガー」はお二人のデビュー作ですね。

栄免建設先生:僕はマンガを読みたいと思っていただけだったのに気が付いたら描いてました(笑)

駒澤零先生:「ディグインザディガー」もインターネットで候補の中から1番字画が良かった名前にしました(笑)

【作品の苦労や成功体験について】

—その「ディグインザディガー」が1作目、今回の「マンガで学べるrekordbox」が2作目ということで発表していただいて、これまで作品を作られて、苦労や成功と感じたことはどのような事がありますか?

栄免建設先生:苦労という事では、普段は普通に仕事や音楽活動をしながら月1~2くらいのペースでマンガを発表するので、時間があまり無い中で作品を上げている事ですね。

駒澤零先生:マンガは結構初回から反響がすごくて、自分がリスナーで聞いているミュージシャンの方から反応してくれたりとか、その元ネタに反応してくれる方が多くいてくれたりして…それまでも、もちろん音楽や絵の活動はしていたんですけど、その比じゃないくらいの反応がマンガを書き始めたあたりからあって。

マンガを始めた時期はコロナ禍で時間があったんですけど、段々キツくなってきてしまって(笑)でも読んでくれる人の反応を見て、続けるのは大変ですが「やっていこう!」という気持ちになりました(笑)

栄免建設先生:コロナ禍だったというのも結構大きくて、僕も「ディグインザディガー」を始めた時期は確かDJが7件くらい、飛んだんですよ。

2020頃を振り返る両先生

—どこもイベントが出来なかった時期ですね。

駒澤零先生:私も作品のリリースが飛びました。

栄免建設先生:そこで音楽の活動が思うようにできない、でも何かやらないといけないなって考えて、かつコロナ禍でもできる事を、というところからこのマンガ制作が生まれたところもありました。

—2020年くらいの話ですね。皆さんいろいろ活動なさっていたところでDJ活動が出来なかったり、リリースが飛んでしまったりというのは本当に大変だったかと思います。お話を伺っていますと、やはり思わぬとところから大きな反響があったという事は大きいですね。

駒澤零先生:やっていく中で好きで通っていたレコード屋さんからお声をかけてもらったり、取材させてもらったりとかという事が増えて、続けていて良かったなと。

—なるほど、そのような反応があって、イラストやマンガのお仕事も増え続けているんですね!

【作品制作に関して、エピソードや裏話】

今回の「マンガで学ぶrekordbox」やデビュー作「ディグインザディガー」で印象深いエピソードや制作しているところの裏話などはありますか?

駒澤零先生:いっぱいあります。

栄免建設先生:「ディグインザディガー」では第1話で取り上げたアーティストの活動している国の場所を、間違えて書いてしまって……ご本人にお詫びをしたんですが、そしたらそのご本人が「僕はどこにでもいるから気にしなくていいよ」と言ってくれて。

—それは間違いに気づいたときはヒヤリとしますね。

栄免建設先生:第1話からやらかしてしまったんですが、お詫びしたらすごくかっこいい返しをしていただきました。

—駒澤先生はいかがでしょうか?

駒澤零先生:私はパララックス・レコードという京都で一番好きなレコード屋があるんですけど、そこに取材させていただいた時があって。それだけでも嬉しかったんですけど(笑)、お店の方が作品を気に入ってくださって、後日作品を取り扱ってもらったりとか、定期的に宣伝してくれたりして。自分の中で思い入れのあるレコード屋さんに作品を通じて関われたり貢献できたことがすごく嬉しかったです。

—そのレコード屋さんは昔から通ってらっしゃんたんですね。

駒澤零先生:もちろんそうですね。

—京都にいらっしゃんたんですか?

駒澤零先生:全然東京出身なんですけど、年1くらいで京都に卒展を見に行っていて。時間があったので京都のレコード屋さんを片っ端から回ったんですけど、その中で特に楽しかったのがJET SET 京都店とパララックス・レコードさんで。

—そうだったんですね。品揃えの内容が駒澤先生に合っていたお店だったんですね。

駒澤零先生:私は全然自分が知らない音源をディグりたい一方で、それが自分の感性に合うかどうかの「合いやすさ」みたいな事もお店によってあるじゃないですか。そのバランスがすごくちょうど良くて好きですね。

—今でも時間が有ったら京都に行ってしまうと。

駒澤零先生:京都に行ったら絶対行ってます!

パララックス・レコードさんについて語る駒澤先生

—「ディグインザディガー」の影響は大きいですね!今回の作品「マンガで学ぶrekordbox」についてのエピソードはありますでしょうか?

栄免建設先生:僕は…このマンガを始めて、一気にrekordboxを使うようになりました。

—これまではどのようなDJアプリを使われていたんですか?

栄免建設先生:もちろん今までもrekordboxなんですが、DJだけでなく例えばプレビューで曲を聞く時や、曲を選ぶ時の反応の良さが非常に使いやすいなと。今4万曲くらいを移したんですが本当に必要な曲へのアクセスが早くなりました。

—ちなみに栄免先生はプランは何で使ってらっしゃんるんですか?

栄免建設先生:まだフリープランです(笑)。

—なるほど、フリープランの状態でも充分な性能を発揮できるのがrekordboxという事ですね。

【「マンガで学べるrekordbox」制作について】

—今回「マンガで学べるrekordbox」を制作していただいているんですが、どのような流れで制作をしていらっしゃるんですか?

栄免建設先生:今回は全4話というのは決まっていて、4話の内に何を書くのかも先に指定を頂いていたので、それぞれの話で何を書くか、一番必要事は何ですか、という事を打合せさせていただいて、そこから僕が大雑把なプロットを作ります。

それを駒澤に投げて、それを元にはしてるけど、もっとマンガらしく表現をし直して、それを元にネームを上げて、再度表現を確認していただいて、OKが出たらペン入れをするという流れです。

駒澤零先生:もともと「ディグインザディガー」の時点で、絵描きのキャリアはありましたがマンガはほとんど描いたことがなくて。栄免さんが描いた文章を原稿用紙にネームとして起こして、そのままペン入れしていくという進め方でやっています。

栄免建設先生:普通マンガって原作と作画なんですよ。だけど僕は正直原作レベルで出来てないというか、ネームから作っても再度作りなおすという事もあって、ちょっと不思議な表記にはなるんですけど「原作:栄免建設」「マンガ:駒澤零」という表記にしていて。(駒澤先生には)ちょっと作画を超えるレベルで仕事をやってもらっています。

—原作の方ではネームも書く方もいらっしゃいますよね。

駒澤零先生:原作担当の方は自身マンガが描けるけど絵が上手いほうが漫画のクオリティが上がるってことで出版社とか本人たちでタッグを組んでるケースが多いと思います。原作専業の方もいらっしゃいますけど、だいたいネームも書いてらっしゃいますね。

—そのようなやり取りをお二人で行って、ペン入れをして完成するんですね。

駒澤零先生:そうですね。わたしはアナログ原稿なので、ペン入れができたらスキャンしてゴミ修正やトーン処理、文字入れ、仕上げをします。

—そうなんですね。ありがとうございます。お二人はミュージシャンとしての活動も行っておりますが、そのような活動が作品作りの中に反映されている部分はありますか?

サンプリングの発想をマンガにも落とし込む栄免先生

栄免建設先生:僕は一番多いのはサンプリングしてるっていう感覚があって。

—サンプリングですか?

栄免建設先生:僕のもともと音楽の入りはHipHopからで、ずっとサンプリングミュージックっていうのが僕の音楽の根幹にあるんですが、結構それがマンガにも活きてて。一般的にパロディっていう言い方が近いと思うんですけど、僕はそれをサンプリングって技法で落とし込めないか、という事を意識しています。

駒澤零先生:例えばマンガの背景にジャケットのネタをこっそり仕込んでて、それを読者の方が気が付いてSNSに書き込んでくれたりして。

—それは面白いですね!それは作画の時に打合せをしておくんですか?

駒澤零先生:作画の前に栄免先生が「これだけは入れてくれ!」と言ってきたり(笑)

栄免建設先生:僕が指定をするんですよ!

駒澤零先生:逆に私が何も言われていないところで好きなジャケットを描いたりとか、そういうことをやっています。

栄免建設先生:例えば「この流れだったらこのカニが絶対The Prodigyだってわかるはずだから、それだけは絶対小さくてもいいから描いてくれと。

駒澤零先生:私が知らない盤だったので、半信半疑で描いてみたら大ウケしてびっくりしました。

栄免建設先生:基本、作画は全部任せちゃって、いい絵を描いてもらう事を一番にしていますけど、そういうネタだけはちょっと無理を言って「描いてくれ」って頼むことはしています。

—では今回の「マンガで学べるrekordbox」の方にもカニを描いていただいて…

駒澤零先生:第3話にはちょっとありますよ。

—カニがありますか!

駒澤零先生:カニじゃないです。

栄免建設先生:ところで、実は2話の中に少しrekordboxのスクショが出てくるんですけど、今回実名は出せないのでそこに出ているアーティストの名前を全部パロディにして入れました。今年アルバムを出した人や「ディグインザディガー」にゲストで出てくれた人の曲を中心に選んでいます。

—今回のマンガはrekordboxの紹介という珍しいマンガじゃないかと思うんですが、その中での工夫はありますか?

駒澤零先生:「キャッチーさ」を心がけています。マンガに限らず、自分が創作するときはポップを意識しているというか。わかりやすかったり、「その作品の背景を知らない人にもノリだけは伝わる」という事を意識しているんですけど、今回初心者向けのマンガという事も相まって、情報の正確さも大事なんですけど、それよりも勢いを重視してマンガを構成しているところがあります。

—初心者の方は読みやすい構成だと思います!

駒澤零先生:今回は顔のコマが多い方が感情移入できると思って、大ゴマ、顔コマを多くしています。

—確かに細かくして情報量を多くするというよりも、わかりやすさというか、読んだ時の印象をわかりやすくしているという感じを受けます。

栄免建設先生:意識して読んだらわかりますが、今回の漫画は結構コマの感じとかが、(「ディグインザディガー」に比べて)かなり変わっていて、より漫画的になってるなっています。

駒澤零先生:「ディグインザディガー」の制作開始時はトーンがあんまり好きじゃなくて、全部点描やカケアミで表現していたんですよね。

—全部生原稿で書いているんですか?

駒澤零先生:トーンはデジタル、ほかはアナログで描いてます!ペンは「ディグインザディガー」の頃から変わらずSALASAというボールペンで描いてます。トーン作業は大変ですけど使えるようになれば楽しいですね。

—やっぱり細かい苦労があるんですね…他に例えば作品を作って楽しい点はありますか?

駒澤零先生:いい絵が描けた時…!

栄免建設先生:「ディグインザディガー」だと、自分のサンプリングが漫画に落とし込めたときで、今回の漫画だと、「DJの敷居を下げれた時」ですかね。今回は本当に敷居を下げれた作品に今なりつつあるなっていうのはすごい感じてるので、本当これがきっかけでDJを始めましたっていう人や、始めたいです、という人が出てくるのをすごい楽しみにしながら作ってます。

駒澤零先生:最近DJ始めましたっていうフォロワーが、ちょうど一話が出たタイミングで、「もう自分にぴったりの漫画じゃん」みたいなコメントを見て私も嬉しかったです。

栄免建設先生:第一話ってrekordboxのダウンロードから始まっているじゃないですか。最初、「そこは省いていいんじゃないのか」っていうふうにちょっと思っちゃったんですよ。でも投稿時に「ダウンロードからやってくれるの本当に優しいコンテンツだね」というコメントがあって、丁寧に作品を作っておいて良かったと思いました。

—確かに、DJをしている人から見ると、当たり前のことが「これから始める」という人にとっては当たり前じゃないみたいなことはありますよね。

【影響を受けた作品について】

—次の質問ですが、影響を受けた作家や作品をお聞かせいただきたいんです。

栄免建設先生:私はエッセイ漫画の影響を受けました。例えば。「ダーリンは外国人」や「うちの三姉妹」などのリアルなものを漫画に落とし込んでいるっていうのをすごい好きで読んだりしています。漫画であくまでもフィクションだけど、そこにリアルが入れてる漫画っていう気がしますね。

駒澤零先生:私は「ローゼンメイデン」「しゅごキャラ!」で知られるPEACH-PIT先生や「推しの子」の作画、「クズの本懐」で知られる横槍メンゴ先生の絵に影響を受けて育ちました!あとはゼロ年代の男性向けギャルゲーの絵が好きです。技術面では、アプリ系で連載しているWEB漫画を毎日上から下まで読んでいます。元々紙媒体が好きで、漫画を描き始めた当初から印刷後のデザインを考えてコマを構成していますが、コミックスの電子書籍売り上げが紙を越えて久しいのでWEBでの見せ方も意識しているところはあります。

—確かに今回もTwitterで上げていますしね。

【作品を作る上でのメッセージ】

—何かご自身の経験とか興味を漫画に取り入れる重要性とかがどんなものがあるかがあれば教えていただきいです。

駒澤零先生:自分自身の経験を踏まえながらなるべくリアルになるようこだわっています。例えば「こういう性格の子はこんな洋服を着てるな」「音楽はこれが好きで」「家族構成はこんな感じなので何を持っていてこんな立ち方をする」「この街にはこういうファッションの人が歩いてるな」っていう事を考えながらふだん生活して、その見聞きしたものを作品に落とし込むようにしていて。絶対に細部にこだわりや執着を持つように心掛けています。

—キャラクターが勝手に動いてしまうような事もありますか?

駒澤零先生:ありますね(笑)ネーム切ってたのに、いやでも絶対こういう行動するだろうとなって、あー描き直さなきゃ!となります。

—ネームを切った後に!

駒澤零先生:キャラクターや画面に整合性がとれていなければネームが出来てても全部ボツにしますね。でもそれは仕方ないというか(笑

駒澤先生にはネーム作りについてお話いただきました。

—栄免建設先生はいかがでしょうか?

栄免建設先生:リアルさですね。今回だと、1話目の冒頭のイケシブでライブしているコマなんかは、実際にライブしているところに撮影にいきました。それを伝えることで自分のこだわりや自己表現を徹底しています。

駒澤零先生:実際に写真はたくさん撮って、その中でいいのを使ってたりします。

栄免建設先生:そうですね。大体100枚~200枚撮影して、実際に使用されるのは2枚3枚とかです。

—読んでる方は、そこまでの苦労が分かりづらく、イメージ出来無かったですが、そこまでやってやっと漫画ができるということですね。

【キャラクターについて】

—キャラクターの話を聞きたいんですけど、今回の登場人物(岩澤ゆらりさん、菊地こさめさん)がどういうふうな性格なのか等を、お聞きしたいです。

栄免建設先生:名前に関してですが「ディグインザディガー」の時は私が付けたんですけど、今回は駒澤さんが付けてくれました。

駒澤零先生:私がつけました(笑)これは私の好きなアーティストから苗字をそれぞれ取っています。

—年齢はどのくらいのイメージなんですか?

駒澤零先生:高校生です。

栄免建設先生:最初は大学生にするアイデアもあったんですけど、今回はDDJ-FLX4を使うという事が念頭にありましたから、より若い年齢に設定しました。

駒澤零先生:これが初期のキャラデザなんですけど

菊池こさめ初期キャラデザ

岩澤ゆらり初期キャラデザ

駒澤零先生:「ディグインザディガー」の時と印象を変えようとおもって、長めの三つ編みにしたんですけど、描くのが凄く大変で(笑)

—ちなみに、それは紙で描いてるんですか?

駒澤零先生:これはiPadで描いてます!こういうラフや案だしは移動中に描くことが多いので。

—紙もiPadもお使いになるんですね。

駒澤零先生:元々、デジタルで描くのが苦手で、沢山絵を描かなきゃいけない漫画でそれは苦痛だなと思ってアナログで描いていたんですけど。iPadを購入してからはカラー絵やデジタル作画も好きになりましたね。

—やっぱり、絵を書く人は慣れるのが早いですね。

駒澤零先生:諦めずやることが大事ですね。

栄免建設先生:DTMでの1曲も完成せずに辞める人が半分くらいって言いますしね。

駒澤零先生:そんなに!?

—話を戻して、登場人物の関係性について教えて欲しいです。

駒澤零先生:幼馴染です。結構真逆の性格なのになぜか仲の良い2人というか。簡単に言えばクラスの中心にいるタイプの菊地こさめと、あまり目立たない岩澤ゆらり…みたいな感じです。普段所属するコミュニティも違うしあまり話すことはないけど、どこかゆるく繋がっているような関係性。

栄免建設先生:本来なら交わらない

駒澤零先生:絶対に交わらない組み合わせだと思います!(笑)でも描いていくうちに、思ったよりもキャラクター同士が仲良くなりましたね。

—そういった細かいところは駒澤先生が決めているんですか?

栄免建設先生:大枠は二人で設定を決めて、やって行きながら細かい所は決める感じですね

駒澤零先生:話の設定をざっくり聞いた時点で私が設定を書いて提案しがちです。ただどんなに作っても途中で絶対キャラクターって変わるんですよ。人間と同じなので。漫画と一緒に作り上がっていく感じですかね。

—本当は合わないかな?という2人なんだけどDJを教わって…という関係性がいいですね

駒澤零先生:音楽や部活を積極的にできるような子だったら、たぶんDJも1人で始められちゃうんじゃないかと…。でも1人ではつまずいても、「教えてくれる誰かがいる」ことで出来る状況って割とある気がするんですよね。

栄免建設先生:DJを始めてみたいけども、そもそも何なのかわからないでも、突っ走ってスタートしてみる様子です。

駒澤零先生:自分がそうだったんですけど、最初は何も分からなくても、少しづつ分かっていくことでDJが楽しくなっていく事を思って描きました。

—マンガの中での「そもそもDJってなんだっけ」という部分も初心者の気持ちに寄り添った内容で良かったです!

【今後の活動について】

—今、漫画を描いていただいていると思いますが、今後の活動の展望はどのように考えていますか。

栄免建設先生:音楽の敷居を下げることですね。今回の漫画もそうですし、こういったことが第一歩だと思っていて。読者を含め活動を見てくれている人が、音楽を始める、続けるきっかけになれば良い、と思って活動していきたいです。

駒澤零先生:今後も、漫画や絵、音楽などの制作を頑張って行けたらと思います。一方で自分主催しているイベントやレーベル活動もティーンエイジャー向けに敷居を下げたり、若い才能をピックアップしている側面があると思うので、そうした意味では栄免さんと同じような意見ですね。

—最後の質問なんですけども、読者の方やこれからDJを始めたいと考えている方にメッセージをお願いいたします。

栄免建設先生:まずはレコボを落としてくだい!

—無料ですしね(笑)

栄免建設先生:なんでもやってみてください、一歩踏み出しただけで音楽は偏差値50超えるんで!

駒澤零先生:何かやってみたりとか、継続してれば、それが力になると思うんで、本当に何か興味あることに対して貪欲に皆さん生きていってほしいなと思ってます。

—素晴らしいメッセージをありがとうございます。いろいろ参考になるお言葉を頂きましたので、私も心を入れ替えて人生に取り組んでいこうと思います(笑)。「マンガで学べるrekordbox」も残すところ後1話となりましたが続きを楽しみにしておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。長い時間どうもありがとうございました。

栄免建設先生:ありがとうございました。

駒澤零先生:ありがとうございました。


栄免先生、駒澤先生、お二人ともインタビュー当日はここに収まり切れないほどの内容で熱くマンガについて語っていただきました。本当にありがとうございました!

このインタビューをお読みいただいた後に「ディグインザディガー」や「マンガで学べるrekordbox」を読み返していただけるとまた一段と楽しんでいただける事と思います!

マンガで学べるrekordbox」は残すところあと1話となりましたが、最終話を皆様ぜひ楽しみにしてください!


↓第1話の読み返しはこちらからどうぞ!↓

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